江國まゆを語るうえで外せないのが、類まれな文化人一家というバックグラウンドです。父は随筆家・俳人・演芸評論家として昭和から平成にかけて広く親しまれた江國滋(1934年–1997年)。そして4歳上の姉は、『きらきらひかる』『号泣する準備はできていた』などで知られる直木賞作家の江國香織です。
幼少期から本や言葉、豊かな感性に囲まれて育った彼女ですが、姉と同じ「小説」の道ではなく、視覚表現やクラフトの世界へと傾倒していきました。公式なプロフィールとして詳細な生年月日を大々的には公表していませんが、姉の年代や過去の対談記録から、現在は50代後半を迎えていると見られます。年齢を重ねるごとに深みを増す作品群には、円熟した大人の感性と少女のような純真さが同居しています。
家族間の絆は非常に深く、父・滋の著作やエッセイにも家族の温かな日常が度々描かれていました。江國家に流れる「自由で鋭敏な美意識」は、彼女の創作姿勢の根底に今も脈々と受け継がれています。