混雑緩和の切り札として投入が進む新型車両733系。通路幅を広く取り、乗降をスムーズにするためのオールロングシート(uシートを除く)構造は、大量輸送という至上命題に対する明確な回答だ。
確かに、大型スーツケースを抱えた乗客が通路を塞ぐトラブルは減り、駅での乗降遅延は目に見えて改善された。乗り降りのストレスは格段に少ない。しかしその一方で、旅情を求める観光客からは「せっかくの北海道旅行なのに、通勤電車のような横並びシートで景色が見づらい」という惜しむ声が根強く残る。
圧倒的な混雑をさばく「実利」と、観光立国北海道が提供すべき「おもてなし・旅情」。この二者択一のバランス取りは、運行サイドにとって常に頭の痛い課題であり続けている。