事態を重く見た親会社の阪急阪神ホールディングスは、第三者委員会の提言を受ける形で本格的な組織改革に乗り出している。外部の有識者を入れた監視委員会の設置や、過密な稽古スケジュールの根本的な見直しが進められている。労務管理の徹底はもちろんのこと、ハラスメント相談窓口の独立性を高め、下級生が安心して声を上げられる環境作りが急務とされた。
しかし、半世紀以上にわたって醸成されてきた独自の組織風土を一朝一夕に変えることは容易ではない。現場の幹部や上級生の中には、これまでの指導法こそが最高峰の舞台クオリティを支えてきたという自負も残る。伝統の継承と現代的なコンプライアンス遵守という二律背反の課題に対し、実効性のある再発防止策をいかに定着させるかが問われている。