Insecamはロシアを拠点とするディレクトリ型のウェブサイトで、デフォルトパスワードが設定されたまま放置されている監視カメラの映像を一覧表示する。2014年に匿名のプログラマーによって立ち上げられ、パスワードセキュリティの重要性を啓発することを目的として掲げながら、当初は152か国にわたる約7万3,000台のカメラを掲載していた。
Insecamはクローラと呼ばれるプログラムを使い、インターネットに接続された防犯・監視カメラを探し出している。そして情報を取得されてしまった防犯カメラの映像が、世界中に公開されてしまっているのだ。つまり、誰かが意図的にハッキングを行っているわけではない。ネット上を自動的に巡回するロボットが、鍵のかかっていない扉を次々と開けているようなイメージだ。
InsecamのFAQには「insecamはカメラをハッキングしているのではなく、パスワード保護のないカメラをリストアップしているだけだ」と記されている。これが法的グレーゾーンを生む根拠でもある。意図的な不正アクセスではなく、誰でも入れる状態のカメラを「見ているだけ」という論理だ。