かつて東京ヤクルトスワローズをセ・リーグ優勝に導いた監督であり、現役時代は「代打の神様」としても球史に名を刻んだ。そして多くのファンにとって記憶に新しいのが、ドラフト会議でのあの微笑ましいガッツポーズの勘違いかもしれない。自らの大失敗すらも笑顔で語り直せる器の広さは、彼固有の人間味として根強く愛され続けている。
だが、人気を支えているのは愛嬌だけではない。グラウンド上のわずかな空気の変化や、ベンチ内の監督の葛藤を察知する能力は一級品だ。敗北の痛感も勝利の歓喜も双方味わってきたキャリアがあるからこそ、その発言には確かな重みと生々しい説得力が宿っている。