現代における「野菜と果物」の認識は、アグリビジネスやメディアの報道によっても刻々と変化している。食の産業化と消費者の意識改革は切っても切れない関係にある。
食の裏側を暴いて世界に衝撃を与えた映画『フード・インク』が提示したように、大量生産・高度流通化された現代の食システムでは、本来の植物的特性よりも「商品としての均一性や糖度」が追求されてきた。その結果、本来は野菜であるはずのトマトが極限まで甘く品種改良され、「フルーツトマト」として高価格で取引される現象が日常化した。
また、日本国内においてもNHKの健康番組やニュース解説を通じて、果実的野菜の機能性成分や正しい栄養摂取法が頻繁に取り上げられている。メディアが「トマトのライコピン」や「イチゴのエラジ酸」といった機能性を広く周知したことで、消費者は単に「野菜か果物か」という二元論を超え、個々の食材が持つヘルスケア価値に着目するようになった。