今改めて作品を振り返ると、秋本治氏の観察眼と先見の明に驚かされる。昭和から平成、令和へと至る日本のトレンドや技術革新を、作者はいち早く作品に取り入れていた。
オンラインオークション、VRゲーム、ドローン宅配、個人動画配信、さらには現代の投資ブームまで、劇中で両津が手を染めた怪しいビジネスの多くが、現実の未来で一般化している。出版・アニメ業界をはじめとするエンタメ業界の裏側をリアルかつユーモラスに描く姿勢も健在だった。爆笑しながらも「この展開、今の時代そのものでは?」と思わせる社会風刺の効いた回は、大人になってから読み返すと一味違う面白さを発見できるはずだ。