しかし、理想と現実はあまりにも違っていた。専業主婦として長渕を支えようとした石野だったが、長渕の家庭内での徹底したアーティスト気質や、当時の古い家父長観に基づく厳しい要求は、次第に彼女の心を蝕んでいったとされる。毎日の食事作りから家事全般、さらには長渕の母親との同居問題など、若すぎる二人にとって抱えきれない現実が次々と押し寄せた。
長渕自身もまた、音楽制作における極限のプレッシャーの中にいた。お互いを深く愛していながらも、その距離が近すぎたために傷つけ合ってしまう。そんな悪循環が続き、結婚生活はわずか数ヶ月で亀裂が入り始めた。メディアは「DV疑惑」や「性格の不一致」を書き立て、二人のプライベートは白日の下に晒されることとなる。