「勝って救ける」「救けて勝つ」。互いに足りなかったピースを相手の中に見出し、補い合っていく過程こそがヒロアカの真骨頂である。出久にとって勝己は勝利の象徴であり、勝利への渇望を教えてくれる存在だった。一方、勝己にとって出久は救済の象徴であり、自分が見落としていた「弱者を守る眼差し」を突きつけてくる存在だった。
いじめっ子といじめられっ子という初期の構図から、公に認め合うライバルへと脱皮するドラマは圧巻だ。第二次決戦において、ボロボロになりながらも互いを庇い合い、限界を超えて戦う二人の姿は世界中のファンの涙を誘った。かっちゃんが「デク」ではなく「出久」と本名で呼んだあの一幕は、すべてのわだかまりが解けた瞬間として歴史に刻まれている。