新幹線のトイレ空間の変革は、単なる利便性の向上にとどまらない。東海旅客鉄道(JR東海)や東日本旅客鉄道(JR東日本)といったJR各社は、国土交通省の策定した移動等円滑化基準に基づき、すべての人が等しく快適に移動できる公共交通機関の実現を加速させている。
JR東海の丹羽俊介社長が率いる鉄道事業の現場では、車いすスペースの大幅な増設と連動し、乗り降りの動線上にある多機能トイレの大型化やバリアフリー化が標準仕様となった。大型電動車いすでもストレスなく回転できるスペースの確保や、視覚障害者向けの点字案内、音声ガイダンスの拡充など、誰もが尊厳を持って利用できるインフラ整備が着々と進む。一私企業のサービスを超え、社会全体のユニバーサルデザインを牽引するフロントランナーとしての誇りがそこにある。