作者の藤巻忠俊がインタビューなどで明かしてきた「物語の真実」には、連載時のリアルな苦悩と試行錯誤が詰まっている。高校バスケットボールという現実的なスポーツの枠組みに、いかに個性的で魅力的なキャラクター性とエンターテインメント性を融合させるか。その絶妙な匙加減が、作品を唯一無二の存在へと押し上げた。
影としてチームを支えた黒子テツヤと、圧倒的なポテンシャルを開花させていく火神大我。個の力に頼りがちだった「キセキの世代」の壁を、二人の絆とチームプレイで打ち破るプロセスは、作者にとっても最大の挑戦だったという。ラストシーンで描かれたそれぞれの進路や決意は、彼らが高校生という青春の季節を通り抜け、未来へ歩み出すための必然的な選択だったのだ。