青峰を象徴するあまりにも有名なフレーズ、「俺に勝てるのは俺だけだ」。この言葉は一見すると傲慢な自負に聞こえるが、その裏には「自分を全力で追い詰めてくれるライバルが存在しない」という深い孤独と渇望が隠されている。強すぎるがゆえに練習すら放棄するようになった彼の悲哀が、この短く鋭い一言に凝縮されているのだ。
だが、物語が進むにつれて彼の言葉のニュアンスは変化を見せる。誠凛高校との死闘、そして黒子哲也や火神大我との対峙を経て、敗北を知った彼が再びバスケットボールに向き合う姿勢は、多くの読者の涙を誘った。挫折を知った天才が見せる背中は、言葉以上に雄弁に彼の成長を物語っている。