多くの観光客が見落としている致命的な事実が、資源保護を目的とした生しらす 禁漁期間の存在です。和歌山県沿岸部では、概ね1月中旬から3月中旬にかけて船曳網漁が禁漁期に入ります。この期間、県内の漁港には生のしらすが一切水揚げされません。
ネット上の口コミで「冬に訪れたら冷凍解凍の生しらすが出てきて水っぽかった」「店頭で提供できないと断られた」といった不満が散見されるのは、この自然のサイクルを把握せずに訪問したことが原因です。高度な急速凍結技術を導入している先進的な店舗も存在しますが、獲れたて特有の弾力と透明感はやはり本物の春から秋の漁期にしか味わえません。
では、和歌山 しらす丼 旬の時期はいつなのでしょうか。関係者への取材によると、和歌山のしらす漁には明確なピークが2回存在します。
- 春(4月〜6月):黒潮に乗って北上してくる「春しらす」。身が引き締まり、みずみずしく透明感のある生しらすを楽しむのに最も適したゴールデンシーズンです。
- 秋(9月〜11月):海洋プランクトンを豊富に摂取して育った「秋しらす」。身に適度な脂が乗り、釜揚げにした際のコクとふっくら感は年間で最も充実します。
海が荒れて漁船が出せないシケの日も、生しらすは入荷しません。絶対に生しらすを食べたい場合は、「4月中旬から6月」または「9月下旬から10月」の晴天が続いた日を狙い、訪問当日の午前中に店舗へ電話確認を入れるのが鉄則です。