イモトさんの登山プロジェクトを語る上で欠かせないのが、背後を固める世界最高水準の登山サポート体制です。「イッテQ 登山 ロケ 舞台裏」には、日本山岳界の重鎮たちが集結していました。
登山部顧問として親しまれた「天国じじい」こと貫田宗男(ぬきた・むねお)氏は、日本山岳ガイド協会顧問を務め、エベレスト公募隊のオーガナイザーとしても世界的に知られる伝説的フィクサーです。ヒマラヤの気象条件の読み、現地シェルパ族との交渉、非常時のリスク管理において貫田氏の右に出る者はいません。
また、チーフガイドを務めた角谷道弘(かどや・みちひろ)山岳ガイドは、NHK『名峰へのプロローグ』などでも知られる国際山岳ガイド連盟認定の第一人者です。極限の斜面でイモトさんの足取りを一歩一歩確認し、雪崩や落石のリスクを秒単位で判断する角谷氏のガイディング能力があったからこそ、数々の危険な登頂が無事故で成し遂げられました。さらに、エベレスト登頂回数8回を誇るトップクライマー・倉岡裕之氏をはじめ、名だたる山岳カメラマンたちが40kgを超える重装備と撮影機材を背負って一行を並走しました。
そして現場で最も過酷な汗を流したのが、のちにイモトさんの生涯の伴侶となった石崎ディレクター(石崎史郎氏)です。登山経験がほとんどない状態からイモトさんと苦楽を共にし、高山病に苦しみ、嘔吐しながらもカメラの前に立ち続けた石崎Dの姿は、決して演出ではない「ロケ現場の生々しいリアル」を視聴者に伝えました。
これら超一流の山岳関係者たちは、自らの社会的信条と国際的な信用を背負って遠征に参加しています。もし仮に現場で「ヘリを使ったやらせ」や「ごまかし」が行われていれば、彼らのアルピニストとしてのキャリアと国際的信用は一瞬で失墜します。トッププロたちが名を連ねている事実そのものが、不正の余地をゼロにしているのです。