今回、なぜこれほど強硬な「全旅客の再検査」という手段が執られたのか。その背景には、ハイジャック防止や空の安全確保を厳格に定めた日本の航空法および厳格なセキュリティ基準が存在する。一度でも制限エリア内に未検査の危険物が持ち込まれた可能性がある場合、エリア全体の「清浄性」が失われたとみなされるのだ。
一度清浄性が損なわれた制限エリアは、全旅客を退出させた上で、エリア内を徹底的に捜索しなければ安全を宣言できない。そして、旅客全員が保安検査場をもう一度通過し直し、金属探知機やX線検査を受ける必要がある。たとえそれが数万人に及ぶ乗客であろうと、法と安全基準の観点から例外は一切認められないという鉄のルールが存在するからだ。