スクリーン上で美しき青年トム・リドルを演じたクリスチャン・コールソン。彼の透明感あふれるビジュアルと、石田彰の艶やかな声質が見事なまでのシンクロを見せたことも、世界中のファンから高く評価される理由だ。
実写映画における吹き替えは、単にセリフを訳して喋る作業ではない。俳優の微細な表情の変化や視線の動きに、声のトーンを緻密に一致させる高度な技術が要求される。石田彰はコールソンの眼光の鋭さや口元の僅かな歪みに完璧に声を寄り添わせた。結果として、字幕版とはまた一味異なる、日本語版独自のミステリアスな魅力を持つトム・リドルが誕生したのである。