震災発生時、NHKをはじめとする主要メディアは、官邸記者会見の模様をそのまま全国へ流し続けた。しかし、その報道姿勢に対しては「政府発表の追認に偏りすぎていたのではないか」という、災害ジャーナリズム上の重い問いが今も突きつけられている。
発信側の官邸もまた、流言飛語による社会混乱を防ぐことに必死であり、記者クラブを通じた一元的な情報統制に頼らざるを得なかった。連日の会見場では、速報性を求めるジャーナリストと、確定的な事実しか発言できない枝野氏との間で張り詰めた攻防が繰り広げられた。非常時におけるメディアと政治権力との適正な距離感は、現代の報道現場にとっても依然として答えの出ない問題だ。