鼓膜は非常に再生能力が高い組織です。外傷によって開いた小さな穴(鼓膜全体の4分の1未満程度)であり、かつ中耳に細菌感染が起きていなければ、特別な手術を行わなくても数週間からおよそ2〜3か月程度で自然治癒します。
再生の過程では、穿孔の縁から新しい上皮組織が中央に向かって徐々に伸びていき、最終的に穴を塞ぎます。ただし、この自然治癒が成立するための大前提は「中耳を清潔かつ乾燥した状態に保つこと」です。
耳鼻咽喉科の受診目安としては、「耳に強い刺激を受けた後、出血や聞こえにくさがある場合」は翌日までに受診するのが理想です。また、以下のような兆候が現れた場合は、内耳への障害や重度感染の恐れがあるため、即座に専門医を受診してください。
- 強いめまいや吐き気、ふらつきを伴っている(内耳のリンパ液が漏れている危険性)
- 耳から黄色や緑色の悪臭を伴う膿(耳漏)が出てきた
- 激しい痛みが引かず、拍動性の頭痛へと悪化している