重厚な宗教・思想哲学の枠組みを超え、現代のエンターテインメントにおいて釈迦は極めて魅力的なアイコンとして変容を遂げている。アニメーション・映像メディア産業におけるその存在感は圧倒的だ。
古典的名作として語り継がれる手塚治虫のブッダは、ひとりの人間としての苦悩と成長を描き出し、歴史劇・伝記としての金字塔を打ち立てた。一方で、中村光による日常コメディ『聖☆おにいさん』では、イエスとともに下界でバカンスを楽しむ親しみやすい青年として描かれ、若い世代の宗教的アレルギーを軽やかに吹き飛ばした。
さらにバトルアクション『終末のワルキューレ』では、神側の代表でありながら人類のために立ち上がる反逆児として描かれ、世界的な熱狂を生んだ。こうした作品群はNetflixやAmazon Prime Videoなどのグローバル配信プラットフォームを通じて国境を越え、宗教を超越した普遍的なヒーロー像や哲学系キャラクターとして再解釈されている。