富士見BASEの経験は、調布市の都市政策に具体的な影響を与えつつある。市は2025年度予算で空き家活用事業費を前年比1.5倍に増額。富士見BASEとトビバコで得られたデータをもとに、新たなガイドラインを策定中だ。
市内の他地域でも類似プロジェクトが動き始めた。深大寺エリアでは古民家を活用した工芸工房の開設準備が進む。国領では学生主導のシェアキッチンプロジェクトが始動した。富士見BASEは「先駆者」として、これらの後続プロジェクトに経験を伝えている。
民間セクターの動き
興味深いのは、民間不動産業者の関心の高まりだ。富士見BASEのメディア露出により、空き家の商業的ポテンシャルが再認識された。リノベーション物件としての市場価値が上昇し、投資案件として検討されるケースが増えている。
ただし、過度な商業化は本来の地域貢献目的を損なう懸念もある。公共性と収益性のバランスをどこに設定するか。この問いは今後も議論が続くだろう。