なぜ、これほどまでに表現者たちを引きつけるのか。その答えを探るため、地元の歴史に詳しい地域歴史研究家に話を聞いた。「この校舎は、戦後の地域教育の拠点として地域の木材を贅沢に使って建てられた特別な存在です。光の差し込み方や木製の階段の踏み込み音に至るまで、現代の建築では再現不可能とされる質感が生きています」と研究家は語る。
校舎の背後に広がる里山の景観も含め、時の流れが止まったかのような独自の風情が漂う。長年にわたり地域の人々が大切に守り続けてきた清掃活動や維持管理の積み重ねが、意図せずして最高レベルのロケーション資源を保存する結果を生んだのだ。