春闘の熱気が高まる一方で、日本全体の働く者の大半を占める中小企業や非正規雇用労働者への波及効果には依然として不透明感が漂う。大企業の高額回答がニュースを賑わす裏で、価格転嫁が進まない中小企業の経営者は頭を抱えているのが実情だ。
労働格差の拡大をいかに防ぎ、包摂的な賃上げを実現するか。連合が目指す「底上げ・底支え」の理念が本物かどうかは、この高い壁を越えられるかどうかにかかっている。制度改革の推進と同時に、発注側企業による不当な買いたたきを防ぐ取引適正化など、多角的なアプローチが今まさに試されている。