1988年に放送が始まって以来、国民的コンテンツとして定着した『それいけ!アンパンマン』。原作者であるやなせたかし氏が生み出した「困っている人に顔を分け与える」という自己犠牲と愛の物語は、半世紀近くの時を超えて受け継がれてきた。
作品の出版を担う株式会社フレーベル館と、長年にわたり放映を続ける日本テレビ放送網株式会社の強力なタッグが、確固たるブランドを築き上げた。現代では地上波のみにとどまらず、動画配信サービスであるHuluなどを通じて、あらゆる家庭で親しまれている。日本のアニメーション産業において、幼児向けアニメというジャンルの金字塔を打ち立てた背景には、時代が変わっても揺るがないメッセージ性がある。ミュージアムに掲げられた原画や切り絵からは、作者のあたたかな情熱が今もなお伝わってくる。