「この個体群は本当に噴火を耐え抜いたのか、それとも人間の観測船や渡り鳥が持ち込んだのか」——研究者の間では、起源を巡る激しい議論が続いている。ゲノム解析を進める研究チームの初期分析では、本土に多いチャバネゴキブリやワモンゴキブリとは微妙に異なる遺伝的特徴や、過酷環境への異様な耐性が確認されつつある。
一方で、過去の学術調査船や物資の陸揚げ時に、微小な卵の状態で持ち込まれた可能性を完全に否定することは難しい。人工的な持ち込みなのか、自然の猛威を生き延びた奇跡的なサバイバーなのか。遺伝子解析の最終結果は、今年後半の学会で発表される予定だ。