今回の事案において特筆すべきは、ソーシャルメディアの爆発的な拡散力とその副作用だ。X(旧Twitter)では「犯人は逃走中」「学校が隠蔽工作を行っている」といった根拠のない過激な言説がハッシュタグと共に拡散され、数百万回のインプレッションを獲得する事態となった。
だが、これらの拡散情報の多くは不十分な断片情報に基づく憶測に過ぎなかった。情報爆弾のごとき拡散スピードに、現場の対応は後手に回った。感情的な投稿が恐怖を煽り、無関係な一般個人の写真やアカウントが誤って特定・拡散される二次被害まで発生した。ネットの狂騒と現実の捜査状況との乖離は、極めて深刻だったと言わざるを得ない。