東京のアートマップを俯瞰したとき、際立つのが「上野」と「六本木」という二大極の鮮やかなコントラストだ。上野が悠久の歴史とアカデミズムを背負う重厚なクラシックの聖地であるならば、六本木は絶え間なく変化し続けるグローバルカルチャーの発信基地といえる。
上野の緑豊かな杜に建つミュージアム群は、世界遺産にも登録された建築そのものが放つオーラとともに、来館者を圧倒する。対照的に、高層ビル群の合間に位置する六本木の拠点は、深夜営業や街全体を巻き込んだアートイベントなど、都市生活とアートをシームレスに結びつけてきた。このふたつの軸が競い合い、共鳴することで、東京独自のアートエコシステムが成立している。