ボロネーゼの正式名称は「ラグー・アッラ・ボロニェーゼ(ボローニャ風煮込み)」。イタリア北部の美食の街、ボローニャで15世紀頃に誕生したとされる。元々はフランスの煮込み料理が起源で、貴族たちが富の象徴として肉をふんだんに使った贅沢なソースだ。トマトはあくまで風味付けの脇役に過ぎない。
対するミートソースのルーツは、海を渡ったアメリカにある。イタリアからの移民が、手に入りやすかったトマト缶を使ってボロネーゼをアレンジしたのが始まりだ。これが第二次世界大戦後に日本へ伝わり、ケチャップや砂糖、ウスターソースなどを加えて日本人の味覚に合うように独自の変化を遂げた。つまり、ボロネーゼが「肉の煮込み」であるのに対し、ミートソースは「トマトベースの肉入りソース」なのである。