業界ごとの支給額を詳細に比較すると、収益構造の違いが露骨な差となって表れている。世界的な需要回復と円安の追い風を捉えた自動車や電子部品などの製造業では、過半数の企業が前年を上回る満額回答を引き出した。技術継承や人材囲い込みの観点からも、経営陣が手厚い還元に踏み切った背景がある。
一方で、DX需要の爆発的な高まりを背景に順調な成長を維持する情報通信業も、高水準の賞与を維持する代表格だ。システムエンジニアやAI人材の獲得競争が激化するなか、業績連動型のインセンティブを大幅に上乗せする動きが目立つ。対照的に、飲食・サービス業や医療・福祉分野では、人手不足による人件費高騰が経営を圧迫し、ボーナス支給額の伸び悩みが深刻な課題として横たわっている。