作中最強のCCG捜査官「白い死神」こと有馬貴将とカネキの対峙は、物語のターニングポイントとなる重要な名勝負です。無印のクライマックスである「あんていく討伐戦」の地下通路・ルートV14での激突は、読者に底知れぬ絶望を突きつけました。
どれほど力を手に入れても有馬の前には手も足も出ず、両目を貫かれて敗北するカネキ。無印14巻で描かれたこの結末は、少年誌・青年誌の主人公としては異例の「完全なる敗北エンド」として大きな反響を呼びました。しかし、この凄絶な敗北こそが続編『東京喰種:re』へと続く壮大な物語の布石となっていたのです。
二人の真の決着が描かれたのは『東京喰種:re』8巻のコクリア脱獄編。記憶を取り戻し「有馬を倒して死ぬ」ことを望んでいたカネキに対し、有馬は限界を超えた猛攻を仕掛けます。死闘の末、クインケを破壊され敗北を悟った有馬が選んだ自決と、死に際に明かされた「有馬自身も半人間であり寿命が残り少なかった」という真実。父弟のような歪で深い絆の末に、カネキへ「隻眼の王」の座を託して逝った有馬の最期は、全編を通じた屈指の感動シーンとして語り継がれています。