太平洋側に目を向けると、黒潮の流路変化が房総半島の農業と水産業に異変をもたらしている。南房総の特産である落花生やびわ、各種野菜の栽培スケジュールは、従来の暦が通用しなくなりつつある。
館山市の農家からは「冬場の最低気温が上がり、害虫の越冬率が高くなった」「急な大雨で根腐れを起こすリスクが増えた」といった悲鳴が上がる。寒暖差の激しさは作物の品質にもダイレクトに跳ね返る。農家たちは現在、超高精度な土壌微気象センサーとリアルタイム予報を組み合わせ、水管理や防虫のタイミングを分単位で調整する試みを始めている。