1980年、大原麗子は国民的演歌歌手である森進一と二度目の結婚を迎える。日本を代表するトップ女優と歌謡界のスターというビッグカップルの誕生に、世間は再び熱狂した。
だが、この結婚もまた平坦なものではなかった。森が望んだ家庭像は、妻が家庭に入り夫を支えるという伝統的なスタイルだった。一方の大原は、自らの女優という仕事に誇りと情熱を持ち、カメラの前で生きることを諦めることができなかった。「男がふたりいるような家庭」と例えられた生活は、双方の譲れないプロ意識ゆえに徐々に亀裂を生んでいく。
家庭と女優業の間で激しく葛藤した末、1984年にふたりは離婚を発表。記者会見で見せた大原の凛とした表情と、そこに隠された寂しげな瞳は、当時の日本中におおきな衝撃を与えた。