運転見合わせが夕刻から夜間に及んだ場合、最も切実な問題となるのが夜の過ごし方だ。主要駅周辺のビジネスホテルは、運休決定のニュースが流れた直後からWeb予約が殺到し、わずか数分で満室に達する。駅構内での徹夜待機は体力を激しく消耗させる上、安全上の理由で駅舎自体が深夜閉鎖されるケースも珍しくない。
近年では自治体と鉄道事業者が連携し、足止めされた帰宅困難者向けに「一時滞在施設」を開放する防災スキームが拡充されている。しかし、快適な滞在環境が保証されているわけではない。風雨が本格化する前、運休の警戒情報が出た段階で「無理に帰宅・目的地移動を目指さず、現在地の安全な場所で追加の宿泊を確保する」という勇気ある判断が、無用なトラブルを防ぐ最善の選択肢となる。