和泉の旅の起点として外せないのが、標高約600メートルの槙尾山中腹に位置する天台宗の名刹、施福寺だ。西国三十三所第4番札所として名高く、古くから多くの巡礼者を迎えてきたこの寺院は、若き日の弘法大師(空海)が得度・出家した聖地としても知られている。
山門をくぐると、迎えてくれるのは鬱蒼とした杉木立と、適度な緊張感を強いられる約1キロメートルの石段参道だ。息を切らしながら登り詰めた先、本堂の舞台から眼下に広がる大阪平野と遠く大阪湾を望むパノラマは、まさに圧巻の一言。堂内に安置された日本屈指の美しさを誇る「方違大観音」や力強い彫刻が施された諸仏群と対峙すれば、日常の喧騒がすっと消え去っていくような静謐さに包まれる。