ネット上のまとめ記事やQ&Aサイトでは、「『ち』から始まる言葉は選択肢が少なくて難所である」という言説が散見されます。しかし、これは言語学的な事実とは大きく異なります。
辞書を紐解けば明らかなように、日本語において「ち」から始まる見出し語の総数は五十音の中でも上位に位置します。なぜなら、漢字の音読みにおいて「ちゅう(中・重・忠・注)」「ちょう(長・朝・町・調・鳥・帳)」という拗音(ようおん)を含む漢字が膨大に存在するためです。
「ち」の単語が少ないと感じてしまうのは、「ち+直音(ちい、ちえ、ちかなど)」の言葉ばかりを探そうとするからです。視点を変えて、以下のような「ちゅう」「ちょう」から始まる言葉をレパートリーに加えるだけで、選択肢は何十倍にも跳ね上がります。
- 中(ちゅう):中毒(ちゅうどく)、忠告(ちゅうこく)、中継(ちゅうけい)、昼食(ちゅうしょく)
- 長(ちょう):頂上(ちょうじょう)、長寿(ちょうじゅ)、蝶ネクタイ(ちょうねくたい)、調律(ちょうりつ)
「ち」で詰まりそうになったら、頭の中で「ちゅう」または「ちょう」と変換する。この切り替えテクニックを知っているだけで、しりとりの手詰まり感は完全に解消されます。