成城石井は2026年9月、東京証券取引所プライム市場への新規株式公開(IPO)を正式に申請しました。ローソンの連結子会社でありながら単独上場を果たすことで、さらなる知名度向上と資金調達力の強化を目指した動きでした。
しかし同年12月、同社は突如として上場手続きの一時延期(申請取り下げ)を発表します。表向きの理由は「ウクライナ情勢や世界的な急速利上げに伴う株式市場の急激な冷え込み」でした。当時は世界的なインフレと金利高により、グロース株やIPO銘柄の初値・株価形成が極めて不利な市場環境に陥っており、適正な企業価値評価が得られないと判断したためです。
さらにその後、親会社ローソン自体の非公開化(KDDIと三菱商事による折半買収)が具体化したことで、グループ戦略の優先順位が変化しました。単独上場によって外部株主の短期的な利益還元圧力に晒されるよりも、非公開のままKDDIのDX基盤や三菱商事の調達力をフル活用し、中長期的な企業価値向上を優先する道を選んだのが実態です。