本作の核となるのは、観客の心拍数を跳ね上げさせる極上のサスペンス・アクションだ。日常の象徴である空港という巨大なパブリック空間が、ある事件をきっかけに一転して閉ざされた密室となり、国家規模の陰謀が錯綜する危険地帯へと姿を変える。物語は1分1秒を争う緊迫のカウントダウン形式で展開し、一瞬の隙も与えない。
近年の映画産業を見渡しても、これほど実際の国際空港インフラと深く連携した大仕掛けなロケーション撮影は前例がない。日常のすぐ隣に潜む危機を巧みに炙り出すプロットの冴えに、映画ファンの期待は高まるばかりだ。