『ビューティー・インサイド』の根幹にあるのは、「愛する人の外見が毎日、あるいは定期的に変わってしまったら、それでも愛し続けられるか」という究極の問いかけです。映画版とドラマ版では、この基本コンセプトを活かしつつも、主人公の性別や変身のルールが大きく異なります。
2015年公開の映画版あらすじは、家具デザイナーの青年ウジンが主人公です。彼は18歳の誕生日以降、眠りから覚めるたびに性別、年齢、国籍を問わずまったく別の姿に変わる特殊な体質を抱えて生きてきました。人に素顔を見せられない孤独な日々の中、家具店で働く女性イス(ハン・ヒョジュ)に恋をしたことで、彼の日常は激変していきます。
一方、2018年にJTBCで放送されたドラマ版あらすじは、変身する側と受け入れる側の双方が秘密を抱える設定へと見事にアップデートされました。主人公のトップ女優ハン・セゲ(ソ・ヒョンジン)は、月に1度、突然1週間だけまったくの別人に変身してしまう体質。そんな彼女と出会う航空会社本部長ソ・ドジェ(イ・ミンギ)は、過去の事故の後遺症により「人の顔を認識できない失認症(相貌失認)」を患っています。
映画版が静謐でエモーショナルなシネマティック・ラブストーリーであるのに対し、ドラマ版は「顔が変わる女性」と「顔が分からない男性」というパズルのピースが噛み合うようなカタルシスを描く、軽快かつ奥深いラブコメディに仕上がっています。