ボーカルアプローチにおいても、この楽曲は彼のキャリアにおける大きな転換点となった。感情を大声で張り上げるのではなく、語りかけるようなウィスパーボイスと繊細なファルセットを巧みに使い分ける独自の歌唱スタイルを確立。息づかいの一つひとつに物語を宿らせる表現手法は、当時の音楽批評家からも高い評価を獲得した。
サビで見せる抑えきれない情熱の吐露と、Aメロ・Bメロにおける静謐な感情表現のコントラスト。過剰なデコレーションを削ぎ落とし、ボーカルが持つ素の質感と温度感を前面に出したプロデュースは、彼本来の艶やかな声を最大限に引き出すことに成功している。