「死ぬときは痛いのではないか」という不安は、多くの人が抱く最大の恐れだ。だが、現代の緩和ケアや終末期医療の進歩により、痛みの管理技術は飛躍的な進化を遂げている。医療用麻薬などの疼痛管理を適切に行えば、大半の痛みはコントロール可能となっているのが現在の到達点だ。
在宅医療を選択した場合でも、24時間体制の訪問看護や主治医の連携により、病院と同等以上のきめ細やかな緩和ケアを受けることができる。痛みを抑えることは単に苦痛を排除するだけでなく、患者が最期まで意識をクリアに保ち、愛する家族と会話を交わす大切な時間を生み出す土台となる。