問題のシーンは、『報道ステーション』の番組中盤、深刻な社会ニュースを伝えている最中に発生した。メインキャスターが重々しいトーンでニュース原稿を読み上げている最中、突如として画面右下に「熱盛」という真っ赤な文字テロップが躍り出ると同時に、威勢の良いタイトルコールがスタジオに響き渡ったのだ。この「熱盛(あつもり)」とは、元々同番組のスポーツニュース枠である「今日の熱盛」コーナーで、プロ野球などのプロフェッショナルな好プレーを熱く紹介する際に使用される名物演出であった。
本来ならば、スポーツコーナーの熱気あふれるVTRの直前に挿入されるべきポジティブな演出。それがよりによって、全く真逆のシリアスな報道の場で誤作動したのだから溜まったものではない。画面上の緊張感は一瞬で吹き飛び、スタジオには形容しがたい静寂とシュールな空気が漂うこととなった。これが、テレビ放送史に刻まれる「熱盛誤爆」の幕開けであった。