ネット上や一部タブロイド紙では、アザールのマドリードでの失速理由として「オフシーズンの体重超過」や「バーガー好きに代表されるプロ意識の欠如」ばかりが誇張されて語られる傾向があります。しかし、これは選手の身体構造と手術歴を無視した一面的な見方に過ぎません。
アザールのプレースタイルは、相手DFに背中を預け、爆発的な重心移動と急激なストップ&ゴーで局面を打開する「急減速・急加速の連続」に依存していました。2026年3月にダラスで行われた足首の手術後、関節の可動域が制限されたことで、相手ファウルを誘発して交わす特有のステップワークが完全に失われていたのです。プレミアリーグ時代、7シーズン連続でリーグ最多被ファウル数を記録し続けた代償が、30歳を迎える前後に一気に身体へ押し寄せたというのが医学的・戦術的な真相です。