アリアと聞いて誰もが直感的に思い浮かべるのが、J.S.バッハの傑作『G線上のアリア』です。この曲の成り立ちと、アリアの真髄を味わえる代表作を紐解きます。
元々この曲は、バッハが作曲した『管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV 1068』の第2曲である「エール(Air=フランス語でアリアに相当)」でした。後に19世紀のドイツのヴァイオリニスト、アウグスト・ヴィルヘルミがヴァイオリンとピアノ用に編曲。ヴァイオリンの4本ある弦のうち、最も低い音域を持つ「G線(ジーせん)のみ」で全曲を演奏できるように移調したことから、『G線上のアリア』という愛称で世界中に広まりました。静謐でありながらどこか切なさをたたえた旋律は、まさに空気に溶け込むような名旋律です。
他にも、歴史に刻まれたクラシックのアリアには数々の傑作が存在します。
- プッチーニ作曲 歌劇『トゥーランドット』より「誰も寝てはならぬ(Nessun dorma)」
フィギュアスケートの定番曲としても名高く、テノールの力強い高音が聴き手を圧倒する最高峰のアリア。 - モーツァルト作曲 歌劇『魔笛』より「夜の女王のアリア」
超絶技巧のソプラノ(コロラトゥーラ)が超高音を機関銃のように繰り出す、圧巻の復讐劇。 - ヘンデル作曲 歌劇『リナルド』より「私を泣かせてください(Lascia ch'io pianga)」
哀切に満ちた旋律が涙を誘う、バロック・アリアの金字塔。