奥多摩の美しさは、昔から多くの文人墨客を魅了してきた。近代日本画の巨匠・川合玉堂もこの地の豊かな水と緑に惹かれ、晩年を奥多摩で過ごした。彼が描いた情景の美しさを支えているのは、豊かであると同時に厳しい自然の気候風土だ。
特に観光名所として名高い奥多摩湖周辺や、深い谷の奥深くに位置する日原鍾乳洞への道中は、天候の急変を受けやすいポイントだ。奥多摩湖では水面からの蒸発気流が雲を呼びやすく、日原地区へのアクセス道路は急傾斜地が多いため、まとまった雨が降ると落石や土砂崩れのリスクが跳ね上がる。景勝地を巡る際も、常に空の色の変化に目を配る必要がある。