本作を語る上で絶対に外せないのが、アニメーション制作を担当したマッドハウスの高い表現力と、キャスト陣の圧倒的な演じ分けだ。特に主人公・赤木しげるの声を演じた俳優・萩原聖人の演技は神がかっていた。彼自身がプロの麻雀打ちとしても知られるほど麻雀に造詣が深く、淡々とした低音ボイスの中に冷たい熱量を込めたセリフ回しは、赤木というキャラクターに完璧な命を吹き込んだ。
また、重厚な影を生かした作画と、要所で挿入される独特の心理描写の効果音。これらが見事に融合したことで、テレビアニメの限界に挑んだ圧倒的な緊張感が生まれた。単なる娯楽作にとどまらない緊迫した映像表現は、今観てもまったく色あせていない。