クラシック音楽の歴史の中で、数多くの大作曲家たちがシチリアーナの形式を取り入れ、珠玉の名作を生み出してきました。鑑賞用として絶対に外せない代表作を厳選して紹介します。
1. オットリーノ・レスピーギ:『リュートのための古風な舞曲とアリア』第3組曲より「シチリアーナ」
イタリア近代の色彩の魔術師レスピーギが、16〜17世紀のリュート曲を弦楽合奏のために近代的なオーケストレーションで蘇らせた不朽の傑作です。厳かな導入から始まり、切なくも壮大なメロディが幾重にも重なる中間部は圧巻の美しさを誇ります。
2. J.S.バッハ:『フルートソナタ 変ホ長調 BWV1031』第2楽章「シチリアーナ」
フルートとチェンバロ(ピアノ)のために書かれたバロック音楽の至宝です。繊細で透明感あふれるフルートの調べが付点リズムに乗って紡がれ、古今のシチリアーナの中でも最高峰の気品と静謐さを漂わせています。
3. ガブリエル・フォーレ:『シシリエンヌ Op.78』
チェロとピアノ、または管弦楽で広く親しまれているフランス近代の名曲。劇音楽『ペレアスとメリザンド』にも組み込まれており、フォーレ特有のエレガントで洗練された和声進行が、シチリア舞曲の哀愁と見事に融合しています。
4. マリア・テレジア・フォン・パラディス(伝):『シチリアーノ』
盲目の女性ピアニスト・作曲家パラディスの作と伝えられ、現在でもヴァイオリンやチェロのアンコールピースとして世界中で絶大な人気を博しています。