第1話で「君のような女神に、ずっとそばにいてほしい」という何気ない一言から始まった二人の関係。最終話では、この「願いの契約」がどのように昇華されたのかが緻密なロジックで回収される。初期のコミカルな展開の裏に潜んでいた天界システムの設定や、契約を縛る上位存在の意図が終盤で一気に明かされたのは見事というほかない。
契約解除の危機を乗り越えるキーとなったのは、他者からの与えられた奇跡に依存するのではなく、螢一自身が人間として成長し、自らの意志で選び取った覚覚だった。藤島康介が得意とする精密なメカニック描写や緻密な世界観構築が、物語のバックボーンとして見事に結実した瞬間だ。散りばめられた伏線が綺麗に収束していく爽快感は、長年追い続けた読者への至高の報酬となった。