カメラの前で他者の人生を生きる一方で、マイクの前では自身の剥き出しの言葉を紡ぐ。彼女にとって音楽活動は、キャリアの副産物などではなく、命の呼吸そのものだ。自ら作詞・作曲を手掛け、アコースティックなサウンドに乗せて届ける歌声には、都市の孤独や人間の愛憎が赤裸々に描かれている。
大手レーベルが主導するパッケージ化された音楽市場とは距離を置き、全国のミニシアターやライブカフェを巡る地道なドナドナ的ライブツアーを継続。客席の熱気を間近で感じ取りながら歌うその姿は、スクリーン越しでは見られない圧倒的な生々しさと温かさを醸し出している。