本作の持つ独特の重厚感は、制作陣の徹底したこだわりから生まれている。映画制作のノウハウを惜しみなく投入した東宝と、時代の空気を敏感に捉える日本テレビの強固なタッグ。16ミリフィルムで撮影された映像の質感は、テレビの枠を超えた映画的でリアルな臨場感を醸し出していた。
さらに警察組織の活躍を描くだけにとどまらず、若者のやるせなさを描く青春ドラマとしても高い完成度を誇っていた。叙情的な音楽の使い方や、港町・横浜のうらぶれたロケーション。ハードボイルドなアクションと青春の切なさが重なり合い、唯一無二の世界観を形作っていたのだ。