兄・小泉孝太郎のキャリアは、決して平坦な道ばかりではなかった。「元首相の息子」という巨大な看板は、芸能界デビュー当初、重圧として重くのしかかっていた。しかし、大手プロダクションであるイザワオフィスに所属し、地道に役者としての地歩を固めていく。彼の転機となったのは、大ヒットシリーズ『踊る大捜査線』でのフレッシュな官僚役や、後年大きな話題を集めた『下町ロケット』で見せた凄みのあるヒール役だ。
育ちの良さを感じさせる穏やかな笑顔の裏で、冷徹な悪役や癖のある人物を好演し、一人の実力派俳優として確固たる地位を確立した。親の光芒に頼ることなく、現場で培った演技力と誠実な人柄によって、今や日本のテレビドラマや映画になくてはならない存在となっている。