ネット動画やSNSのショート動画などで「トースターの底に直接水を垂らすと美味しくなる」といった誤った情報が拡散されるケースが見受けられますが、これは絶対にやってはいけない極めて危険な行為です。
一般的なトースターの内部には、高温で発熱する石英管ヒーターや金属製ヒーターがむき出しの状態で配置されています。これらは水分を直接受ける構造にはなっていません。高温に熱せられたヒーターガラスに冷たい水滴が直接触れると、急激な温度差による熱応力(熱衝撃)が発生し、ガラス管が激しく破裂・粉砕する危険性があります。
さらに、トースターの底部にあるパンくずトレイや底板の隙間から水が内部回路に侵入した場合、以下のような深刻な事故を引き起こします。
- 漏電および感電事故:絶縁部分に水分が付着し、本体金属部に触れた際に強い電気ショックを受ける。
- ブレーカーの遮断:家庭内の漏電遮断器が作動し、住居全体の電源が落ちるトラブル。
- トラッキング現象による発火:内部の端子や配線に水分と溜まったパンくずが付着し、ショートして出火に至る。
主要家電メーカー各社の取扱説明書および一般社団法人日本電機工業会の安全指針においても、スチーム専用構造を持たない調理機器への直接注水は厳しく禁じられています。故障した場合はメーカー保証の対象外となるだけでなく、人身事故に直結するため注意が必要です。